Q:暗号資産取引における「手数料」って、どんな種類があるの?
暗号資産の売買におけるスプレッドって、どういう意味なの?通常の手数料と何が違うの?
そもそも暗号資産取引の「手数料」って、いろいろな種類があるのでよくわからないんだよね。混乱しちゃうよ!
暗号資産の取引事業所で取引をする場合、さまざまな手数料が発生します。
代表的な手数料として、以下のものが挙げられます。
- ①販売所手数料
- ②取引所手数料
- ③入金手数料
- ④出金手数料
- ⑤送金手数料
- ⑥スプレッド
それぞれの手数料について、解説します。
参照⇒【手数料がすべて無料】GMOコイン口座開設のやり方 行政書士が解説
A:押さえておくべき6つの手数料
順番に見ていきましょう!
①販売所手数料
ユーザーと暗号資産交換業者との間で、取引をする際に発生する手数料のこと。
ほぼすべての事業者で、この販売所手数料は無料となっています。
②取引所手数料
ユーザー同士の売買をする際に、暗号資産交換業者に支払う手数料のこと。
取引所手数料を無料としている会社が多いですが、ビットフライヤーのように有料の会社もあります。
③入金手数料
自分が持っている銀行の口座から、暗号資産交換所の口座に「円」や「ドル」などの通貨を移動させるときに発生する振込手数料のこと。
銀行の振込手数料と同義と理解していいでしょう。
私の場合、銀行の振込手数料は月10回までは無料で利用できるので、その範囲内で押さえています。
④出金手数料
暗号資産取引事業所(コインチェックやビットバンクなど)の口座に保管されている「円」や「ドル」などの通貨を、銀行の預金口座に移動させるときに発生する手数料のこと。
「もう暗号資産取引をしない」という人や、「急に現金が必要になった」という人は、暗号資産を銀行の預金口座に出金することになります。
参照⇒出金・送金手数料が発生するときってどんな時?暗号資産取引所の出金・送金手数料【徹底比較】
⑤送金手数料
暗号資産自体を移動させるときに発生する手数料のこと。
保有している暗号資産を、自分のウォレットに移動させる場合もあれば、他の取引所の口座に資産を移動させる場合もあります。
たとえば、「コインチェックの口座」にあるビットコインを、「DMMの口座」に移動させる場合ですね。
⑥スプレッド
これが一番大きな「実質的な手数料」と言えます。
多くの暗号資産交換事業者は、スプレッドのことは表記しません。
「隠れた手数料」とも言えますので、気を付けたいところです。
通常、ユーザーが「販売所」で暗号資産を買うとき、運営会社が設定した高めの販売価格で支払うことになります。
それと同時に、ユーザーが「販売所」に売るとき、買ったときの値段より安く売るハメになってしまうのです。
この買ったときの額と売るときの額の、差額分が「運営会社の儲け」となります。
わかりづらいかもしれないので、具体例を見てみましょう。
ある時点での「販売所」でのビットコインの金額です。
このときユーザーは運営会社から、1ビットコイン=551万4131円で、買うことになります。
一方、同じ時点で、同じビットコインをユーザー側が運営会社に売る場合、1ビットコイン=535万円1,150円となってしまうのです。
ユーザーとしては、販売所で買ったコインをすぐに売るということはないでしょうが、いざ売るときになって、買った時の価額よりも値上がりしてから売らないと、結果的に損するかたちとなります。
「販売所」で暗号資産を買うときは、「取引所」で買うよりも高めの価格が設定されています。
これじゃあ、販売所の「手数料無料」や「手数料0円」という広告は、ほとんど当てにならないね。
まとめ
暗号資産交換事業者(運営会社)で、暗号資産の売買をするときは、さまざまな手数料が発生します。
ホームページやチラシなどの広告で、「手数料無料」と謳っている会社も多くありますが、その中身をよく確認してから取引をしてください。
一番気を付けてほしいのが、最後にお伝えした「スプレッド」です。
スプレッドは、主に「販売所」での取引をする際に発生するもので、なかなか表記されません。
「隠れた手数料」とか、「実質的な手数料」などとも呼ばれており、ユーザーにとっては見落としがちです。
なるべく損しないで暗号資産取引をしたい方は、「販売所」ではなく、「取引所」での売買を心がけましょう。
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